「これはヤツらの戦争だ」の意味−−2004年にスペインで起こったこととは?

「これはヤツらの戦争だ」の意味−−2004年にスペインで起こったこととは?

反戦と抵抗のフェスタ」の今年のテーマは「責任者出てこい、これはヤツらの戦争だ。」です。実行委員会の最初のころ、私たちはこのように話し合っていました。

アフガン戦争から7年、アメリカが主導した「対テロ戦争」は、アフガン、イラクパレスチナの人々の生存の基盤をいまなお破壊し続けています。一方、日本政府は自衛隊イラク派遣するなど「対テロ戦争」を積極的に支えてきました。いまなおインド洋では海上自衛隊が給油活動を継続して兵站の維持を担い続けています。

2004年3月、スペイン・マドリードで列車同時爆破事件が起こったとき、数百万のスペインの人々は「これはヤツらの戦争」を合言葉に街頭に出ました。そして「有志連合」の一角を構成していたアスナール政権を倒し、「対テロ戦争」から離脱しました。それから4年。このような責任追及の動きが、日本ではあったでしょうか。国会でもマスメディアでも目立った動きは見られませんでした。

それなら、私たち自身が街頭に出ましょう。デモをやりましょう。
貧困と戦争が結び付けられる状況が深まり始めている現在、私たちは戦争の現在をふまえた総括と、責任者追及の必要性を強く感じています。

イタリアの思想家・アントニオ・ネグリは、このスペインの動きを「マドリード・コミューン」と名づけて賞賛しました。

“……マドリード・コミューンはこの力を表していました。一見すると、さまざまなテクノロジーと、人々の怒り、そして真理の肯定が相まって、世にもまれな現象を引き起こしたようにも思えますが、実はそこで姿を現したのは自由の源泉そのものだったのです。……議会を通じた代表システムは腐りきっていますから、そのなかではもはや何もできません。われわれは何か新たなものを生み出す必要があります。……これは不可能な企てかもしれませんが、それをやろうとする試みを非難することはできません。というのも、人というのは往々にして、不可能なことに挑戦しようという意志を通じてこそ、幻想から現実へと向かうものだからです。”
アントニオ・ネグリ未来派左翼』下巻)

黙ってやられることは決してない。徹底して想像力を行使して、動員に肩透かしを食らわせ空洞化させていく。この姿勢で貧困と戦争をにまつわる問題に切り込み、表現し、交流する場を作っていきましょう。現在までに以下の予定が組まれています。この他にも、多彩な展示企画、ブース出店が予定されています。ぜひみなさんの賛同と参加を!